2010.6.5 〜三ツ峠クライミング〜
四段ハング(4P, IV/A2)を登る、極めて本チャンに近かった

四段ハング(A2)を登る
場所
山梨県富士河口湖町三ツ峠山屏風岩


駐車場・登山口
山梨県富士河口湖町三ツ峠登山口(無料)


参考資料
今回のグレードは「日本100岩場」を参考にしました。

登山行程
0300頃埼玉自宅-0430頃/0530駐車場-0616四季楽園-0740/1406四段ハング-観音ルート右-1615駐車場

なぜこの山?
本日が「三ツ峠アルパイン強化月間」最終日で、雨で岩場が濡れているのでエイドルートの四段ハング(4P, IV/A2)を榊原さんとMさんと登る。今回は初めての「A2(難しい人工登攀)」ですが登れるでしょうか?

<過去の三ツ峠の山行>
9回目(2010.5.22): 中央カンテNPでリード、逆V字ハング、観音ルート右、さあてこれから、リーダーピッチ
8回目(2010.5.15):リーダーピッチ、草溝ルート、第一クラック、大根おろし、地蔵ルート右、亀ルート
7回目(2010.4.18):中央カンテ、地蔵ルート左右
6回目(2009.10.17):亀ルート(途中までの3P, IV+)、一般ルート左(IV+)→クーロワール(V)、エイド練習
5回目(2009.9.6):一般ルート右→T字クラック→No.15クラック→No.18クラック→山頂、エイド練習
4回目(2009.7.11):亀ルート(途中までの3P, IV+)、逆V字ハングルート(途中までの2P, A1/IV)
3回目(2009.7.4):主として人工登攀練習
2回目(2009.6.27):中央カンテ(4P, IV+)、地蔵左ルート(V-)
1回目(2008.7.27):初めてのクライミング(五回目と同じルート)



登山口までの移動・登山記録
早朝3時頃に出発。いつものように河口湖ICで下り、三ツ峠登山口駐車場に4時半頃到着し、仮眠する。

5:30、三ツ峠登山口駐車場を出発する。
途中でかたくり?が咲いていました。
46分で四季楽園に到着。


ジャックという犬は小屋の中に引きこもっているようです。
富士山を撮影。



本日はガスっぽくて、午後にはにわか雨も降る可能性で、これ以後富士山は雲隠れしました。
屏風岩もガスっぽい。


前日の雨の影響で、全般的に濡れています。
四季楽園の窓に、御覧の映画のポスター。


この映画は、ここで撮影するのでしょうか?
中央フェースの御覧のルートが四段ハングかな?。もしかしたら、右隣の「羽鳥カンテ」の可能性もある。


・・・とりあえず偶然にも乾いているので、ここを登ることに。
7:40、1ピッチ目(IV+級/A1)をMさんリード。



榊原さんとMさんは、近いうちアルパインのエイドルートへ行きますので、その最終練習です。
続いて榊原さん。



今回うりうは、榊原さんの後をつける形の同時登攀(フォローが同時に登る)をします。
もうすぐ終了点に着きます。



うりうは、最後まで最後尾を登っていたので「従軍カメラマン」といったところでしょうか。
1ピッチ目終了点に到着。



ここはリングボルト3個程度のアンカーでしたが、もう一段上がれば、ペツルのハンガーボルトのアンカーがありました。(ピッチを切る場合は上段をお勧めします)



上には四段ハングが見えてきました。
2ピッチ目(IV級/A1?)をMさんリード。



直上したが、ボルトラダーが見つからないので、第一バンドの草付きを左にトラバースしてピッチを切る。
うりうがセカンドで登るが、御覧のようにロープがからまったため、第一バンドまで直上しただけで待機。



同時登攀で曲がったルートでは、いろいろなことが起こりうる。
榊原さんに先に行っていただく。



この第一バンドをトラバースするのは草付きを歩くだけですが、最後は岩をまたぐ感じになるので、そこは慎重に。
2ピッチ目終了点のアンカー。



ペツルのハンガーボルトで頑丈です。
3ピッチ目(VI級/A1)をMさんリード。



ガスってきましたので、本チャンテイストが漂います。
榊原さんがセカンド。



このピッチのボルトは全般的にかなり遠いので、アブミの最上段に乗ることもしばしば。うりうは、一回最上段に登った時、バランスを崩してフォールした。
Mさんの場所が3ピッチ目終了点。



ハイライトは5ピッチ目(VI級/A2)の四段ハング越えですが、個人的にはこのピッチは5ピッチ目同様に難しいと感じた。
3ピッチ目終了点のアンカー。



リングボルト三個。
4ピッチ目(VI級/A1)をMさんリード。



ここからは、ボルトがボロくなり、ますます本ちゃんテイストが強まります。
四段ハング下で、4ピッチ目を切りました。



そこは、リングボルト2個(3個だったかもしれない)の強度に不安があるアンカー。確か、すぐ近くに別のボルトがあった(不確実)ので、そこをバックアップにとると安心だと思う。
榊原さんだけが、セカンドで登る。



ハング下は三人を確保するスペースは全くありません。二人もぎりぎりです。
榊原さんが4ピッチ目終了点でビレイをして、5ピッチ目(VI級/A2)をMさんリード。



いよいよ四段ハングを越えます。



榊原さんが撮影していますが・・・
御覧の感じです。



天地がよく分からない感じですが、御覧のようにぶら下がりながら登ります。



うりうも早く登りたいですね。



Photo by Sakakibara
ガスっていますが、Mさんが、四段ハングを越えました。



この抜け口が一番の核心です。細かい説明は後ほど。
Mさんが5ピッチ目終了点(四段ハング約2m上)に到着し、4ピッチ目終了点から榊原さんが、3ピッチ目終了点からうりうが同時登攀します。



一旦、草付きのテラスで下を撮影。このピッチ岩はほとんど濡れており、服がびしょ濡れに。
草付きテラスのすぐ上のボルトはリングがないので、ビュレットハンガー(ナッツのワイヤー部分とほぼ同じ)で突破したようです。



うりうも登った後、回収。(一本1000円ぐらいするので)
榊原さんは四段ハングを登っています。



うりうも4ピッチ目終了点を越え、四段ハングを登ります。
四段ハングを登っている榊原さん。



ボルトは一部強度に不安なものがありますが概ね大丈夫です。ボルトの間隔も無理がない感じです。
下を撮る。



約50mの高さで宙づりです。



怖いですね。
ハングの抜け口に着きました。



ここが一番の問題で、抜け口にはボルトが無く、代わりに残置ロープがあり、これを掴まないと突破できません。岩を見た感じ、そこにボルトが打ってある痕跡はありますが、すべて抜けてしまったようです。



Photo by Sakakibara
5ピッチ目終了点に到着。



残置ロープは強度に不安があったので、今回新しいものと取り替えられました。次に登られる方は、その都度、新しいロープに交換してください。もしロープが切れたら最悪の場合、突破できなくなるためです。
終了点からの景色。


残念ながらガスですが、この風景は登った人にしか味わえません。
一般ルート付近を撮影。



角度が訳分からないですね。



ここから空中懸垂で、1ピッチ目終了点直上のアンカーに到着。



榊原さんはハング抜け口にリングボルトを打ち足しました。



これで、登るのがずっと安全になると思います。
左には直塔カンテ2ピッチ目(A1)を登るクライマー。
その拡大。
もう一回懸垂下降で、四段ハングは終了。
最後に下部ルートで遊ぼうとしましたが・・・
雷を伴ったにわか雨で撤退となりました。

この日の結果
<四段ハング>
1ピッチ目(VI+級/A1):フォロー
2ピッチ目(VI級/A1?):草付きをフォロー
3ピッチ目(VI級/A1):フォロー
4ピッチ目(VI級/A1):フォロー
5ピッチ目(VI級/A2):フォロー
観音ルート右(V-級):途中撤退

今回登山で学んだこと
・四段ハングは極めてアルパインテイスト。

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