2011.9.10 〜小川山烏帽子岩左稜線〜
烏帽子岩左稜線(20P, 5.8)を登る

烏帽子岩左稜線
場所
長野県南佐久郡川上村


駐車場・登山口
廻り目平キャンプ場の駐車場(有料)


登山行程
0800/1620烏帽子岩左稜線


参考資料
今回のグレードは「山と渓谷2010年9月号」を参考にしました。

なぜこの山?
今回はNoさんのお誘いで、最近話題の新ルート小川山烏帽子岩左稜線へ。NaさんとIさんも一緒に登ります。

<過去の小川山の山行>
4回目(2010.7.24-25):家族とキャンプ、穴社員3級×
3回目(2010.7.17)小川山ストーリー5.9小川山ストリート5.9、穴社員3級×、など
2回目(2009.6.7)春のもどり雪(4P, 5.7)流星めぐり1P目5.9、など
1回目(2009.5.23):兄岩、マラ岩、プーシェ岩6級、など





登山口までの移動・登山記録
瑞牆山や小川山には塩川ダム前夜泊は基本です。
NaさんとIさんと廻り目平で集合し、左稜線の取り付きへ向かいます。

ここはマラ岩方面への渡渉。
渡渉後は、林道をちょっとだけ歩き、烏帽子沢を詰めます。



正面には烏帽子岩が見えます。
写真に写っている落ちそうな岩を越えて右に入ります。



(Iさん撮影)
入って30mぐらい歩くと取り付きです。

今回は、先行パーティーがいました。

Noさんとつるべで登ります。
1ピッチ目5.6NP(20m)うりうリード。



プロテクションは木やカムなどで適当に。
1ピッチ目終了点から下を撮る。
2ピッチ目5.7NP+ハーケン少々(20m)Noさんリード。



写真はフォローのうりうであるが、ここから右へ斜上するところが、ややいやらしい。
3ピッチ目5.7NP(20m)うりうリード。



ダブルクラックにカムを極めて登る。
後続のNaさんを3ピッチ目終了点から撮影。
4ピッチ目5.8NP(40m)Noさんリード。



ずばりフェースです。
核心部を越えたところのNoさん。
5ピッチ目5.4NP(40m)うりうリード。



ここから稜線登攀になります。
5ピッチ目終了点から振り返る。
4ピッチ目終了点で支点をつくるIさん。
5ピッチ目終了点から見る景色。
6ピッチ目5.4NP(30m)Noさんリード。



普通の尾根歩きです。
6ピッチ目終了点から下を撮る。
7ピッチ目5.5NP(30m)うりうリード。



ちょっこくらスラビーなフェース。
7ピッチ目終了点で詰まっているので休憩。
まだ続きは長い。
8ピッチ目5.4NP(15m)Noさんリード。



これも5.5だけど気持ち悪い。
9ピッチ目5.7NP+ハーケン少々(35m)うりうリード。



露出感が出てきてやや怖い感じになってきた。ややルートファインディングが必要なピッチ。
9ピッチ目途中から下を撮る。
9ピッチ目終了点から下を撮る。
10ピッチ目5.6NP(20m)Noさんリード。



ここをトラバースするけど、結構怖いよ〜。
これから進む稜線。
11ピッチ目5.6NP(45m)うりうリード。



稜線を登る爽快なライン。
でも、これちょっと怖くない?

でも、大丈夫でした。
Iさんが撮った、11ピッチ目をリードするうりう。
11ピッチ終了点から振り返る。
12ピッチ目5.5(30m)NPNoさんリード。



ハイライトの13ピッチ目のクラックが見えてますね。
12ピッチ目終了点からの景色。
13ピッチ目5.7NP(15m)うりうリード。



いよいよハイライトです。
Naさんが撮った、リードするうりう。
Iさんが撮ったシーン。



木を利用してビレイ。
13ピッチ目終了点からの稜線です。



気持ちいい〜。
13ピッチ目終了点からの景色。
14ピッチ目ただの歩き。



金峰山方面を撮影。
15ピッチ目懸垂下降。



先行パーティーが16ピッチ目を行っています。
これがアンカー。
これから進むライン。



16ピッチ目5.5NP(25m)Noさんリード

17ピッチ目懸垂下降

18ピッチ目ただの歩き

懸垂下降シーン。
16ピッチ目終了点から撮った写真。

(Iさん撮影)
19ピッチ目取り付きから振り返る。



なお、19と20ピッチは登らずに歩いて帰ることができます。
(明らかに最後二つは無理やりつなげた感じ)
19ピッチ目5.7NP(35m)Noさんリード。



Iさんが撮った、フォローするうりう。
19ピッチ目終了点から振り返る。
20ピッチ目5.8NP+ハーケン少々(15m)Noさんリード。



Iさん撮影のうりう。チムニーはうりうは全く登れない。



バックアンドニーは痛いぞ。
20ピッチ目終了点でビレイするNoさん。



快適なラインで楽しかったです。
廻り目平から見る烏帽子岩。



どこを登ったのだろう?





このルートは古典的アルパインクライミングと現代マルチピッチがタッグを組んだ感じで実に良いと思った。

カムデバイスの発明により、以前はクラックのみが初登者が抜ける道筋だったのが、現代ではそこにカムをかませ登るスタイルが確立した。烏帽子岩左稜線も古典的アルパインクライミングでは、当然として岩の弱点であり、自動的にそのルートになる。しかし、スポーツクライミングや見栄えのあるアルパインクライミングにがブームになったのを機に、そのルートは忘れ去られた存在となった。しかし、最近のクラック(トラッド)ブームで、このルートは一躍現代マルチピッチと合致するものとなった。

烏帽子岩左稜線の残置支点は、終了点も含めてほとんどない。支点はカムや木を利用して自分で作るので、完全なトラッドクライミングで、初登者の感覚に近い。頑丈な残置支点があれば安心だが、残置支点が多すぎると、それは「マルチピッチジム」という感じで、それであれば、高グレードなマルチピッチというのが、現代のクライミングスタイルではないかと思う。






この日の結果
かかった時間は8時間20分(そのうち2時間ぐらいは待ち)。

今回登山で学んだこと
・カムは概ね1セット(やや多い方がよい)
・ヌンチャクは8個以上あった方がよい
・スリングは多めがよい(アルパインなので)
・全てのアンカーは自分でカムやスリングで作る
・ロープはシングルダブルどちらでも大丈夫

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